「勇気の場に。似てますけど、それより厄介ですね。
 紋章を踏まなければ発動しないとはいえ」
「魔物が出るとどうしてもなぁ。踏まされる」
「ボーマンさん、よく出てこられましたね……って、出る方法ありますよね?」
「は? 出る方法?」
「え?! ……ぇええッ?! ちょっとこのオッサン一体何考えて」
「誰がオッサンだ! 28にオッサン言うなんざガキな証拠だヤーイヤーイ!」
「誰がガキですか! もう僕大人です! 第一ボーマンさんの方がガキっぽいですよそれっ」
「はははは、お前がオトナねぇ。そのジョークもいい加減飽きたなぁ」
「へぇえええ。帰ってからじっくりと証明してあげましょうか!」
「いらねー……、って。あっちゃー」
「ボーマンさんがうるさいから魔物が来たじゃないですか」
「違うねぇ。俺としちゃ、勇者クロードのオーラ的な何かで魔物を引き寄せてるって説を推奨だな」
「うっわーやめてください。
 レナならいいですけど、ボーマンさんに勇者とか言われると正直ムカつきます」
「おう知ってるぜ!」
「うっわあー」



「ここどこだー……。もうやだ、移動が発動すると眩暈するし。
 ここからちゃんと帰れるんですか?」
「ああ。このカエルの輝石ってのはトライア神の社(※セーブポイント)がねぇと、作動するみたいだな」
「それならよかった。
 でも、紋章術関係の仕組なのかなぁ。この迷いの洞窟」
「レオンかセリーヌに聞くと、なんぞ参考になるかもしれんな。
 んでこの先に仕掛け臭ぇ祭壇があるわけだな。ネーデで見たような硬ぇ奴」
「機械ですかね。もうエクスペルに何があっても、僕は驚きませんよ」
「オーケイ、俺はお前が驚くほうに200フォル!」
「じゃあ僕もそっちに賭けますね」
「成立しねーじゃん。つめてーなぁクロードくんよぉ」



「……それにしても、結構奥まで独りで行ってたんですね。
 危険だから単独行動するなって、みんなに言ってる癖にこの人は」
「俺はいいの。なぜなら俺だから」
「はいはい。分かりましたから、こういうときは僕と行動してください。誘ってください。
 ……昨日、ちょっとは心配してたんですよ」
「へー。そうかい」
「どうせボーマンさんのことだし、大丈夫だと思ってましたけどね」
「ああ。じいさんから、お前の狼狽っぷりはこと細かく聞かされてるから安心しろって。
 俺が腹筋鍛えてたからいいものの、すっげぇ面白かったぜ」
「してません! 全然心配してませんでした!
 腹筋ってなんですか大爆笑ってことですか腹立つなぁ!」


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